はじめに
独自ドメインで電子メールを送受信したいと思っていたのだが、現代の基準に合うようなSMTPサーバーを立ち上げて維持するのは、 それほど頻度がない電子メールの送受信を実現する対価としては、割に合わないと感じていた。
そのドメイン名をGoogle Domainsで管理していると、
@gmail.com
のGmailアカウントで電子メールの送受信ができるということなので試してみた。
また、G Suiteのアカウントでは、この機能は利用できないようである。そもそも、Google Accountページで App passwordを設定できない。
Google Domainsへドメイン名を移管する
今回利用するドメイン名は、お名前.comで取得していた。お名前.comでの1年間の料金は、直近は1,280円であったが、Google Domainsでは1,540円である。 だが、privacy protectionやGmailと連携した電子メールの取り扱いの対価と考えると、差額は納得できると考えた。
お名前.comから移管する際に、移管元に支払う料金は存在しない。管理画面でAuth codeを取得しておき、Google Domainsで移管を申し込みすれば良い。 Google Domainsから移管の申し込みをすると、10分後くらいにお名前.comから移管を承認するかの確認電子メールが来る。 電子メール中のリンクから移管を承認すれば、間も無くGoogle Domainsに移管が完了する。 Google Domainsでの移管申し込み時には、4日後の日付が完了予定日として提示されているが、1時間もかからずに完了できた。
電子メール転送の設定をする
Google DomainsのEmailメニューより、Email forwardingの設定をする。
今回は、*@example.com
から、example@gmail.com
への転送ルールを追加した。
これにより、アットマークより前の部分は何であってもexample@gmail.com
へ転送されるようになる。
続いて、DNS MXレコードの設定をする。 私の場合には権威DNSサーバーは独自に運用しているので、bindのzoneファイルで言うと、以下のような内容を追加した。 この内容は、Google DomainsのDNSメニューのEmail forwardingの箇所に記載されている。
@ IN MX 5 gmr-smtp-in.l.google.com. IN MX 10 alt1.gmr-smtp-in.l.google.com. IN MX 20 alt2.gmr-smtp-in.l.google.com. IN MX 30 alt3.gmr-smtp-in.l.google.com. IN MX 40 alt4.gmr-smtp-in.l.google.com.
ここで、info@example.com
に電子メールを出して、Gmailのinboxに配送されることを確認した。
次に、info@example.com
から電子メールを発信する設定をしていく。
基本的には、Send an email from your alias in Gmailの
Google Domainsのサポートページの内容の通りである。
注意点としては、@gmail.com
の電子メールアカウントで実施する必要があるということである。
おおまかな流れは以下のようになる。
info@example.com
の電子メールのverificationに対応する。まず、Googleアカウントが2要素認証を有効にしている必要がある。有効にすると、App passwordの設定が可能になる。 appとしてMailを、deviceとしてOtherを、Nameとしてexample.comと入力して、16桁のパスワードを生成する。 このパスワードはDoneをクリックすると再表示できないようだったので、必ずコピーして保存しておく。
Gmailの設定画面のAccounts and Importタブより、Send mail asの部分でAdd another email addressをクリックして送信者を追加する。
ここで、Treat as an aliasのチェックボックスをチェックするのを忘れないようにするようにサポートページには書かれているのだが、効果が分からなかった。
SMTP serverはsmtp.gmail.com
に、usernameは自分のGmailの電子メールアドレス、パスワードはさきほど生成した16桁のパスワードを
設定し、電子メールアドレスのverificationに対応すれば完了である。
電子メールを送る際に、From電子メールアドレスを選択できるようになる。
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